昨晩から、ドイツ人がウチに泊まってる。
名前はダニエル。ベルリン在住の友人久保田に、3~4日泊めてあげてほしいと頼まれた客人だ。
彼はこの4月から半年間、日本のある大学で勉強する予定で、その前に東京を観光したくてウチに泊まっている。
昨日の18時半、日暮里駅乗り換え改札付近でダニエルと待ち合わせたのだが、一応余裕を見てその30分前に駅に行き、待ち合わせの場所が見えるところで本を読んで待っていた。10分ほどして改札から出てきたグループが「あいつ、まだいるぜ」「切符の買い方分からないのかな」と話してるのが気になり、ふと改札の中を見ると、オレをじーっと見てる奴がいた。オレも見る。向こうも見る。見つめ合う。たぶん10秒くらい見つめ合っていた。向こうはこちらを見るだけで動く気配が無いのでオレは見つめ合ったまま改札の手前まで進んで手招きをし、奴を呼び寄せたところで、「アーユーダニエル?」と尋ねると「ハイ」と日本語で返事。
京成線からJRへの乗り継ぎの切符を買うよう伝え、改札を通ってこちら側に来たところであらためて自己紹介。日暮里にいつ着いたのかと尋ねたところ5時半頃との事。オレより30分も前じゃねーか。全然気がつかなかったよ。ところで君はオレが到着してからずっとオレを見ていたのかね?
それが気になったが訊かなかった。
日本語を少し話せるダニエルはオレを「ヨシオカさん」と呼ぶ。だからオレも「ダニエルさん」と呼んでみたのだが、36歳のオレはその時、中学の時に見たアメリカ映画を思い出した。
いじめられっ子の主人公が日系アメリカ人の空手家の指導のもと、車と家のワックスがけをするだけで空手の護身術を身に付け、ラストシーンの空手大会の決勝戦では大怪我を負ってる足から一撃必殺の蹴りを繰り出していじめっ子を倒してしまう映画「ベストキッド」だ。
その主人公ダニエルが師範のミヤギ氏に「ダニエルさん」と呼ばれていたのを思い出した。
しかし、華奢な体型については映画のダニエルさんとそこにいるダニエルさんには似てるところもあるのだが、それ以外は全然似てない。だからオレはダニエルをダニエルさんと呼ぶのを止めた。
オレのダニエルさんはラルフマッチオ演じるベストキッドのダニエルさんだけよ。
ダニエルはあの久保田の知り合いである。だから久保田を知る僕の友人の間ではダニエルとは一体どんな奴かと彼が来る前から話題になっていた。そのため昨晩、特にダニエルを気にしていた友人3人をウチに呼んで歓迎会みたいな会を開いた。
久保田の知り合いだから久保田との共通点があるはずと思いながら話をしたのだけど、時折変な動きをするのが、もしかしたら久保田が教えたんじゃないかと思う他は久保田とダニエルの共通点が見えない。
ダニエルは線が細く、繊細な感じ。
久保田には、繊細なところはあるが、線は細くない。
ダニエルは、普通、というか、すごく真面目な印象を受ける人。
久保田は真面目ではあるが普通ではない。
結局共通点を見つけられないまま、お開きにした。
こういう、旅先に知り合いのつてがあればそこに泊まるという習慣は日本人にはあまりないけど、欧米人はよく使う手段で、僕もパリ滞在中、そうしたつながりを頼りにベルリンとドレスデンに滞在した事がある。そうして更に仲良くなった奴らを頼れば今ならアムステルダム、ウィーン、ベオグラード、ヘルシンキ、サンフランシスコ、等にも宿泊費をかけずに滞在できる。で、とりあえず、来月は久保田を頼ってドイツに行く。
そんな話をすると皆羨ましがる。
これを読んでる人の中にもきっと羨ましいと思ってる人、いるでしょ。
でも僕は来月から収入がないんですよ。
それでも羨ましい?
だから今回のベルリン滞在はオレとしては仕事です。金になるかどうか分からないけど、思いついた事があって、それを試してくる。これから先は遊びが目的では海外には行けません。
今回は写真は無し。
ただ、ダニエルがウチにいる間に、ベストキッドのダニエルさんが最後に繰り出す一撃必殺の技のポーズ(名前は忘れたが鶴のポーズ)をとらせて写真を撮りたいと思ってます。そしたらダニエル、君をダニエルさんと呼んであげよう。
写真撮れたらもちろん、更新しますよ。
[esto es genial] うひゃひゃ。会いたいなぁ、ダニエルさん(笑)
やっぱりよっちゃんの日記って、とっても面白い!!
Posted by: crema | 03/22/2007 at 11:46 PM