4/9 (月)
7時起床。フクカワ君帰国の日。久保田はフクカワ君を見送るために7時半頃に戻ってきた。オレは残っていたパンやサラミで朝食を取った後、8時半頃、近くのトラムの停留所でフクカワ君とお別れ。今日は午後からフランクフルトに行く。そのため一度部屋に戻り、荷物をまとめたところで再度部屋を出て散策。
ミッテで一番にぎわいがあると聞いてた場所に行ったがイースター中であるためほとんどの店が休み。
途中で、昨日一緒に飲んだ札幌出身の男性とどこで会ったか思い出した。同じ大学出身の友人(アーティスト)が一度札幌で講演会を開いた事があり、オレはそれを見に行ったのだが、彼女を札幌に呼んだアーティストの団体にその男性がいた。世界は案外狭い。
11時半頃部屋に戻って荷物を持ち、オレが帰ってくるのを待っていた久保田と一緒に中央駅まで移動。電車が入ってくるまで少し時間があるので昼食をとる。もちろんケバブ。
電車(ICE)は非常に混んでいてなかなか空席を見つけられなかったが、喫煙車内に空いている席を見つけ一安心。
フランクフルト到着は約5時間後。ベルリン〜フランクフルト間の距離は約500kmで、日本でいうと東京〜大阪間とほぼ同じ。新幹線「のぞみ」なら3時間かからない距離だ。オレたちが乗った電車も新幹線ぽいデザインだから新幹線なみの速さが出るものと思ってしまうのだが、東京〜大阪間を新幹線で移動する時間のほぼ倍の時間をかけて同じくらいの距離を移動する。500kmを5時間で移動するということは時速約100km。新幹線の半分以下じゃねーか。料金は新幹線と同じくらいなのだからもっと飛ばして欲しい。ベンツやBMWの国の電車だろ。がんばれよドイツ鉄道。
フランクフルト中央駅には定刻に到着。
3年ぶりのフランクフルト。ミヒャエル宅の最寄りの地下鉄駅からミヒャエル宅までの道を思い出せず、少し行ったり来たりしてしまったが、うろうろ歩いているうちに思い出し、18時半頃ミヒャエル宅に到着。久保田は2か月前にベルリンで会ってるが、オレは3年振りの再会。ミヒャエルは以前より痩せて、ヒゲを生やして眼鏡をかけていた。
ミヒャエルにはアメリカ人の奥さんエイドリアンとの間に二人の娘がいるのだが、現在エイドリアンは実家の家族との用があって、まだ乳飲み子の次女を連れてアメリカに帰国中なので、部屋にいたのはミヒャエルと長女の二人だけ。その二人もイースターに合わせて昨晩までミヒャエルの実家に帰っていて、夜遅くに自宅に戻ってきたため、オレと久保田が部屋に入った時、長女Z(4歳)は眠っていた。そのまま寝かせておいてもいいんじゃないかと思ったが、そうすると夜眠れなくなるらしいので、ミヒャエルは彼女をそっと起こして、彼女に「シゲトとクボタだよ、覚えてるだろ?」と紹介してくれた(ミヒャエルは「クボタ」という名前を姓ではなく名と勘違いして覚えてしまったため、久保田をクボタと呼ぶ)。
オレが彼女に最後に会った時、彼女はまだ1歳ちょっとで、片言の言葉を話すだけだった。それが、今では英語もドイツ語も、完璧に話せるんだそうで、母国語しか分からない双方の祖父母に翻訳して話してあげられるんだそうだ。すごい!!しかも、今はもう話せなくなってしまったのだそうだが、昨年アルゼンチンにいた時はスペイン語も普通に話していたんだそうで・・・。恐ろしいー。
彼女がちゃんと目覚めたところで、嫁から渡してほしいと頼まれていた彼女と彼女の妹へのプレゼントを渡した。すると、かわいらしくありがとうと言ってくれた後、彼女は自分の部屋に戻り、包み紙にオレの子供の名前が書かれた(彼女の手書き)プレゼントをくれた。プレゼントを用意して待ってくれてたなんて・・・。感動しましたよ、すごく。ありがとうZ!!
あと、ミヒャエルから頼まれていた蛭子能収のマンガをミヒャエルに渡すとミヒャエルもすげー喜んでくれた。オレはミヒャエルに頼まれて蛭子のマンガを買って、初めて彼のマンガを読んだのだが、あんなエグイマンガとは思わなかったです。ミヒャエルにとってもそうだったらしくページをめくりながら時々「オ〜ゥ・・・」と言ったりしてたけど、ドローイングを描くミヒャエルは、ストーリーよりも画風に興味があるらしい。とにかく持っていった物で喜んでもらえて嬉しいです。こんなに喜んでる姿を見れば、蛭子さんもきっと嬉しいでしょう。
Zの出かける準備が出来たところで、近くのタイ料理屋に食事に行った。
久保田は店に着くなりさっさとグリーンカレーを注文。その店には英語のメニューがなくて何があるのか分からかったのでオレも同じ物を頼んだ。ミヒャエルはホイコーローみたいなもの、Zはエビ入りチャーハンをオーダー。Zはエビが大好きらしい。
グリーンカレーは美味しかった。すごく辛かったけど。ミヒャエル、Zが食べてる物も美味そうだった。近くにもう一件あったタイ料理やがつぶれたというのも何となく分かる。
最後にデザートを食べてから部屋に戻る。
3人で2時頃まで話し続けた。飲んでたのはお茶のみ。以前この3人が集まると立てなくなる程飲んだのだが、酒がなくても楽しく過ごせた。
さあそろそろ寝ようかというところでまたベッドの問題が。ミヒャエル宅にはゲスト用の寝具が一人分しかない。そのためミヒャエルがその寝具を使い、オレと久保田は普段ミヒャエルとエイドリアンが使っているベッドで一緒に寝る事に・・・。
それを聞いてオレ以上に戸惑った久保田は「困りましたね・・・」と言った後、ミヒャエルに「Michael..., we are shy......」と言った。
おい久保田・・・。この状況をオレたちが受け入れ難いというのをどう伝えればいいか分からなかったのは分かる。が、しかし「僕たちは恥ずかしがり屋です」ってそんな事言ったら「僕たちはカップルだけど、ミヒャエルの前で二人で寝るのは恥ずかしいよ♡」という風にも聞こえると思うのだが・・・。
幸い、ミヒャエルは久保田が何を言わんとしているのか分かってくれて、オレと久保田の間に抱き枕みたいな長いクッションを置いて「wall」と言って境界を作り、さらに掛け布団を2つ用意してくれた。掛け布団が別々。それで大分気持ちが落ち着いた。同じ掛け布団を使うのと別の掛け布団を使うのとでは同じベッドで寝たとしても全然違うというオレの持論はオレの「ノルマンディー滞在記」を読んでくれた人は分かっているはず(あの時も久保田が一緒だった)。しかし、オレより先に久保田がベッドの右側に横になってしまったため、体の左側を下にして寝るのが癖のオレは久保田の顔を見ながら寝なくてはならなくなった。何とか仰向けになろうとするのだが、つい癖で左側を下にしてしまう。するとそこにあるのは月明かりに照らされる久保田の顔・・・。
その顔が目に入った時にふと、久保田が学生時代カラオケに行くと必ず歌っていた「ホテル」というエロ演歌の「ホテルで会って〜 ホテルで別れ〜」みたいな歌詞が頭をよぎった。
久保田、お前がオレの右側に寝たせいで、オレは久保田の愛人の気分にならねばならなくなったじゃねーか・・・。
すみません。あの時は、意表をつかれましたね。
吉岡さんが、そんな事を考えていたとは・・・。そして、夜中に見つめられていたとは・・。でも、ノルマンディーのピンクのベッドよりは、まだましでしたよ。
俺たち、仲はいいけど、ホモでは無いです。でも、やっぱりドイツでは、ああいう寝方、普通にあることなんすね。
Posted by: otokokubota | 05/17/2007 at 05:04 PM
普通にあることなんだろうけど、しかし、どいつが安全で、どいつが危険か、見極めが難しい。
久保田、試しにBとも寝てくれ。
Posted by: mohican | 05/18/2007 at 07:23 AM