現在オレは生まれ故郷の小さな町に戻って生活している訳だけど、高校卒業までの18年間住んでた故郷ながら行った事がないところが結構ある。
そのうちの一つがチェーンソー屋。
その名の通りチェーンソーの専門店でウチの近くに2件ある。
今は過疎の一途を辿っているこの町も、かつては炭坑、それから豊かな森に囲まれた中で林業で栄えていた時期がある。チェーンソー屋は林業が盛んだった頃の名残と思われるが、その2件がオレの心をくすぐって止まないのは、オレが木彫制作の際にチェーンソーを使うからであるのに加え、1件はドイツ製のSTIHL(スチール)専門店、もう1件は専門店ではないけどデンマーク製のhusqvarna(ハスクバーナ)を扱っている店、と、こんな小さな町なのに両店とも輸入品を扱っているためである。車に例えるならトヨタやホンダの店はなくて、ベンツやアウディの店があるようなものである。
シブイだろ?
北海道には東京にもなかった、オレの気持ちを高揚させるこんな素敵なショップ(←都会の人っぽい表現)だってあるのだ。素晴らしい!!
先日、ついにhusqvanaの方に足を踏み入れたのだが、中に入るとマキタとかクボタの帽子を被った還暦位の男性数人がお茶をすすり、ハイライトの煙をくゆらせながら談笑している光景が目に入ってきて、その瞬間、オレは「ここはカフェか?」と思った。
多分その人達はチェーンソーを買いにきたのではなく、仲間に会えるのを期待してここに茶を飲みにきたに違いない。だからそこはその人達にとってカフェなのである。
チェーンソーカフェ。メニューは日本茶またはインスタントコーヒー。
シブ過ぎる!!
この寂れた小さな町には未来永劫おしゃれなカフェなんて作られる事はないだろうけど、芦別はこれでいいのである。
いつかオレもその輪に加われるシブい男になりたいぜ。
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