4/4(水)
7時半起床。久保田の部屋のすぐ下にあるパン屋でクロワッサンを買い、部屋に戻って朝食。フクカワ君は今朝も、自分で買ってきたソーセージとパンで朝食。天ぷらでも作るのかと思う程、フライパンに油を入れて、そこでソーセージを焼いて(?)いた。そんなもん食って大丈夫か?案の定久保田に、てめー何作ってるんだ?油がもったいねーだろ!と突っ込まれてた。
その後、オレの滞在中に引っ越しの予定がある久保田の用をいくつか済ませてから、久保田の制作場所が入っているスタジオを見せてもらうために移動。電車とトラム、バスが一日乗り放題のパス「tagskarte」を購入。
スタジオは中心部から結構離れているせいか、周囲の風景だけでなく、電車に乗っている人も段々と都会っぽくない感じになって行き、久保田スタジオのある武蔵村山を思い出した。
久保田の制作場所が入っている建物は大きい。が、かなり多くのアーティストが使っているらしく、一人一人のスペースは思った程広くなかった。
現在制作中の作品の一部になるトラビ(旧東ドイツ製自動車)も見せてもらった。ボディが紙(MDF)で作られていると聞いていたので早速確認。確かにMDFだった。ちなみにオレが以前乗っていたコルベットのボディはプラスチック(FRP)製。トラビのボディを紙で作ってしまう旧東ドイツ人もすごいが、5700ccもあるコルベットのボディをプラスチックで作ってしまうアメリカ人もすごいと思う。
今まではほとんどのドイツ人は英語を話せると思っていたのだが、このスタジオを使っているドイツ人には英語があまり通じないらしく、その辺で久保田はいろいろと苦労してるらしい。頑張れ久保田。
2時頃、部屋に戻って久保田が作ってくれた昼食を頂いた後、しばらく休憩。
夕方、兼ねてから久保田に親交があると聞いていて、出来れば会いたいと思っていた「生きろ」の鈴木氏(http://ikiro.net)が展示中だとの事で、久保田がそこに連れて行ってくれた。本人もいらっしゃった。ただしパフォーマンス中。あと、Mさんという、やはりベルリンで活動されている作家さんにもお会いした。
鈴木さんの展示時間が終わったところでインド料理を食べに行こうという事になったがお二人お勧めの店は満席で入れなかったのでトルコ料理屋へ。そしてまたケバブ。
鈴木さんから、今晩ハンブルグ美術館(http://www.hamburgerbahnhof.de/)でオープニングパーティがあるとの話があったので、食事後美術館へ移動。
ハンブルグ美術館は建物の外にまで人がはみ出していて、日本の美術館じゃあり得ない混雑ぶり。あー、でもルーブル美術館展とか印象派展とかやると日本でもこんな感じになるか。
展示はとても面白かったが、なんせすごい混雑ぶりなので落ち着いて作品を見れなかった。
一通り見終わった後、最初に決めてあった集合場所に戻り、皆さんと落ち合う。すると他にも何人か日本人が来る。皆、誰かを介してお互いの名前や作品を知っていたりという感じで接点があるらしく、そんな話で盛り上がっていた。が、オレはどうもこういう集まりが苦手。どんな事もコネで進むから、これからはこういう場所にも積極的に入って行かなくてはならないとは思うのだが、まだちょっと・・・。結局オレはそこで話に交わる事はなかった。
その後、久保田、フクカワ君と一緒に部屋に戻り、ダイニングでみそ汁をすする久保田としばらく話をした後、就寝。
夜中、人の気配がするので目が覚めた。ぼんやりと、フクカワ君が寝ている部屋から椅子を運んでいる奴がいるのが見える。シルエットでそれが久保田でもフクカワ君でもないのは分かる。
誰だお前は?何やってんだ?
目を凝らして見ているうちに、そいつが誰か思い出した。こいつは家主マントラの友人のB。以前フランクフルトで会った事がある。きっとベルリンに用事があったためマントラにカギを借りて泊まることにしたのだろうが、しかしこの登場の仕方はおかしいだろ。
後から久保田に聞いた話だと、たまにこういう風にいきなり知らん奴が来る事があるんだそうだ。それじゃあ安心して眠れねーだろ。
とにかくそいつがBだと分かったところで一安心。椅子を並べてベッドを作ろうとしているのは分かったが、面倒くさいので放っといてそのまままた寝た。
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