オレは普段ほとんど人と接点のない生活を送ってるのだけど、先週金曜日はその反動みたいな一日だった。
前日までに9時と11時と13時に地元のお客さんと打ち合わせ、17時に旭川のお客さんと打ち合わせ、18時半から同じく旭川で会議という予定が入ってて、その時点で既に皆さんとちゃんと話が出来るだろうかとビビってたのだけど、当日の朝になって札幌での浪人時代にお世話になった予備校のN先生から「今、芦別にいるのだけど」という突然の電話を頂いたので急遽10時からお会いする事にし、さらに14時頃に富良野在住の画家イマイカツミさんから「これから芦別を通過するのですが会えませんか?」という久々の連絡を頂き15時に芦別の道の駅にて会った。
営業の仕事をしてる方々だとこんなスケジュールは当たり前の事なんだろうけど、オレの人生では太陽系の惑星が一直線に並ぶくらいの確立の一日だったと思う。
10時にお会いしたN先生とは5〜6年ぶりの再会。芦別で開催されてた道展(←どうてんと読みます。日展みたいな言葉。)の巡回展の関係で芦別にいらっしゃってた。
展示会場に行ってN先生に挨拶した後、N先生は地元芦別の画家・石岡剛先生にオレがN先生の教え子である旨説明して下さったのだが、その際「社交性ゼロの男ですが、かわいがってやって下さい」と言われてしまった。まあ、そこが欠けてるのは自覚のある事だしオレも社交的な人間になれるものならなりたいけど、しかしどうしたらいいのだろうか?オレが今の生活で会えるのは毎朝娘を送ってる保育園ですれ違うママさんたちだけだ。ママさんと会話するにはどんな話題を出せばいいのだろうか?オレにはその時点で既にハードルが高い・・・。
15時からお会いしたイマイさんは作品制作のために約一ヶ月間オーストリアに行ってた。随分前にそんな予定を聞いてたけどすっかり忘れてたので、「戻りました」と言われた時はものすごく羨ましくなった。
イマイさんはガツガツ営業してる感じはしないけれど、仕事が繋がっていく印象のある人。今オレが北海道新聞で書かせて頂いている「朝の食卓」もきっかけはイマイさん。イマイさんはオレの1年前から昨年まで書いてて、今はネット上で文章を書いてる。個人的なブログではなく仕事として執筆中。羨ましい。
やはり社交性の差か?
半農半画家イマイカツミの耕作生活 やればできる(はず)日記
お土産で頂いた塩が開封する前からすげーいい匂いがしてて開けるのが勿体ないから、今はたまに鼻を近づけて匂いをかぐ、そんなちょっと変な使い方をさせてもらってる。
イマイさん、ありがとう。
18時半からは旭川のクラフトを海外で売り出そうというプロジェクトの会議に出席。オレは芦別の人間ながら参加させて頂いてる。会社や作家さん等、その単位はいろいろだけど、20団体くらいが参加していて、月に一回のペースで全体会議がある。
海外で売り出すにあたってその道のプロフェッショナルの方々も東京からいらして販売戦略をお話しされるのだが、そのお話しを聞いてると自分の「作る」と「売る」の意識のバランスの悪さを痛感させられる。話を聞きながら自分を振り返るとそこの力配分が9:1くらいに感じてしまう。多分オレに限らず、物作りが好きな人は作品を完成させるところにゴールを設定してるか人がほとんどだろうから、良くてもせいぜい8:2くらいじゃなかろうか。作り上げたところでもう疲れ果ててると思う。
だから売るのはその道のスペシャリストに力をお借りするのが効率的なのは間違いないのだけど、それにしてもその方々に自分が何をしたいのかをしっかり伝えなければいけない訳で、やっぱり必要なのは社交性でしょうかね?
そんな「社交性」がキーワードな一日だったけど、でもとりあえずオレが作った玩具はシンガポールのおしゃれな店で置いてもらえそうな感じです。オレの社交性はゼロに近いけど、ゼロではなさそうだ。