金曜日、2週間振りにフラノカフェに行ってきた。
もう2ヶ月も前から自分の活動についての資料を持って来ますと言っておきながらずっと忘れていたので、昨日見て頂いたのだけど、どうやらフラノカフェのマスターにとってオレの活動はオレが自覚してるよりも変わってると思われたようで、そしてその反応はおそらくこの辺りでは普通の反応で、だから今更ながらオレが今までいた場所が特殊なところだったのだなと思わされました(オレの作品は東京で交流のある美術関係の仲間内では、分かりやすいというか見やすいというかそんな作風だと思ってるのだけど)。
それでもオレがやってる事に興味を示して頂けるのはありがたいですね。基本的にはスルーが多いから。
ま、それは都会も一緒か。
フラノカフェではいつもエスプレッソのダブルを頂く。
オレはコーヒーが特に好きという訳ではない。というか基本的にはいらない。けど、パリにいた1年間、AKIさんにカフェで英会話を習っていた影響でたまにエスプレッソを無性に飲みたくなる。
という訳でオレがエスプレッソを飲む時は柄にもなく、「アンカフェシルブプレ」な気持ちで、パリで過ごした時間を思い出してる訳です。
でも北海道に来てから入った他のカフェではエスプレッソと言っておきながら普通の豆でちょっと濃く入れただけのような、そんなコーヒーを飲まされて、しかもダブルで頼んでるから700円とかとられたりして、もの凄い不愉快にさせられた事も何度かあるのだが。オレはいい人だから黙ってるけど、こんなのフランス人やらイタリア人が飲んだら怒るぞきっと。
昨日は芦別市内で開催された「三遊亭小圓朝(さんゆうていこえんちょう)独演会」を見てきた。
この方は義母様が芦別市出身という縁があって、昨年からこの独演会が企画されるようになったとの事。ちなみに企画者はオレにこの町での個展の話を持ちかけてくれた方。芦別にだって文化面で盛り上げようと奮闘している方はちゃんといる。ただそこに続く次の波がなかなか起こらないのである・・・。
オレが会場に着いたのは開場時間の10分前にも関わらずお客さんは20人いるかいないかだった。この町では企画者がいくら頑張ってもこういう展開になってしまうのか、と思ったのだが、開演までの40分で一気に客が増え、幕が開く頃には用意されてた席(200席くらい)がほぼ満席になってた。昨年の独演会よりもお客さんが増えてるとの事で、いやいややっぱりこういう事を定着させるには長い時間がかかるんだなと思わされました。
噺家の三遊亭小圓朝さんは昭和44年生まれの39歳で、学年でいうとオレの1〜2学年上の方。落語の世界に入ったのは22歳で、以来17年その道で活動されているとの事。
正直言うと、オレはその名を知らんかった。が、こうして全国を飛び回って仕事をしている方である。身につけた話術で銭を稼いでいるのである。それに比べてオレは、展覧会を開く先々で金を遣う事はあっても、金をもらった事はほとんどない。オレも大学卒業後彫刻の制作を一応ずっと続けて展覧会も開いてるから、それを小圓朝さんのようにキャリアとか、この道十数年と呼べるかもしれないけど、でもこういう、いわゆるプロフェッショナルと呼ばれる人を前にすると、自分の活動の年数を同じところでカウントするのが恐れ多く思えてしまう。かと言ってへりくだってそれを無いものにするのも癪だし、とにかくエラい差だ、これは、と思う訳である。小圓朝さんの落語にもそのキャリアを感じ、二つ目の方は笑わせてもらいましたよ。
しかし。
一つ言わせてもらいますと、開演前に会場付近を私服でプラプラするのはどうかと思いましたよ、小圓朝さん。
年が近いせいか、噺を聞くだけでなく、そんな感じで小圓朝さんの活動についてもあれこれ考えながら聞いた。